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体臭は改善できる?腸内環境を整えてキツイにおいを軽減させよう

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腸活

自分のにおいが気になって、つい人と距離を置いてしまう。そんな経験はありませんか。体臭を根本的に改善するためには、体の外側の皮膚由来のにおいだけでなく、腸内環境由来のにおいの対策が必要です。

本記事では、体臭が起こる原因や体臭を改善する5つの方法について解説します。

監修者:高畑宗明の写真

監修者

腸活ドクター
高畑宗明

岡山大学大学院にて博士(農学)取得。腸内細菌や免疫、発酵食品を専門とし、研究者として世界20カ国以上を巡る。
前職では腸内環境を整えるプロバイオティクス/発酵サプリメントの研究開発に従事し、米国や欧州等で高い評価を受ける。
国内では前職でEC事業を経営するとともに、腸内細菌や乳酸菌に関する講演・食育セミナー、メディアへの寄稿など、腸と健康の啓蒙活動を行う。
著書
「腸内酵素力で、ボケもがんも寄りつかない」 (講談社+α新書)
「腸で酵素をつくる習慣」(朝日新聞出版)
「わかりやすい食品機能学」(三共出版)
雑誌
クロワッサン、オレンジページ、ハルメクなど監修実績多数

腸活ドクター

監修者:高畑宗明の写真

監修者

高畑宗明

岡山大学大学院にて博士(農学)取得。腸内細菌や免疫、発酵食品を専門とし、研究者として世界20カ国以上を巡る。
前職では腸内環境を整えるプロバイオティクス/発酵サプリメントの研究開発に従事し、米国や欧州等で高い評価を受ける。
国内では前職でEC事業を経営するとともに、腸内細菌や乳酸菌に関する講演・食育セミナー、メディアへの寄稿など、腸と健康の啓蒙活動を行う。
著書
「腸内酵素力で、ボケもがんも寄りつかない」 (講談社+α新書)
「腸で酵素をつくる習慣」(朝日新聞出版)
「わかりやすい食品機能学」(三共出版)
雑誌
クロワッサン、オレンジページ、ハルメクなど監修実績多数

体臭が起こる原因

体臭が発生する原因は、私たちの体の外側(皮膚表面)と内側(体内)の両方にあります。大きく分けると以下の3つが挙げられます。

  1. 汗腺由来(皮膚表面)
  2. 皮膚常在菌(*1)由来(皮膚表面)
  3. 腸内環境由来(体内)

汗や皮脂が分泌されたばかりのときは、ほぼ無臭です。

時間が経つと皮膚に存在する皮膚常在菌(*1)や、大気中の酸素などと結びつき、汗や皮脂、皮膚の垢などが酸化・分解されて不快なにおいが発生します。これが体の外側(皮膚表面)の要因です。

合わせて押さえておく必要があるのが、腸内環境由来(体内)も体臭と関連することです。腸の毒素が血液を通じて体外に排出されることで、体臭の原因にもなります。

したがって体臭は、皮膚という表面のケアだけでは根本解決につながらず、腸内環境のケアが大切です。

*1:皮膚常在菌とは、皮膚に常在する微生物群で、病原菌の侵入を防ぎ、皮膚の健康やバランスを保つ重要な役割を担う。 表皮ブドウ球菌などが挙げられる。

自分の体臭を確認する方法

体臭のセルフチェックの方法は、以下の3つがポイントです。

  • においがする部位を自分の指でこすり、においをかぐ
  • わきの下にガーゼをはさみ、数分後にガーゼのにおいをかぐ
  • 着用後の衣類や、使用後の枕カバーを未使用のポリ袋に入れて、においをかぐ

ご自身の臭いが気になるという場合には、一度試してみると、ご自身の体臭がよくわかることでしょう。

体臭を改善する5つの方法

体臭改善には、体の外側(皮膚表面)と内側(腸内)の両方の改善が求められます。ここではそれぞれに注目し、体臭を改善する方法を解説します。

  • 皮膚表面:汗の対策を行い、肌の表面を清潔な状態に保つ
  • 皮膚表面:お風呂で肌に負担がないように洗う
  • 腸内:食べ物に気をつける
  • 腸内:定期的に運動をする
  • 腸内:体臭の原因となる生活習慣を改める

日常生活に取り入れやすい方法をひとつずつ解説します。

1.皮膚表面:汗の対策を行い、肌の表面を清潔な状態に保つ

においの元になる汗の具体的な対策は以下の通りです。

  • においが発生する前に汗をふき取る
  • 湿ったタオルで汗を拭き、においの元となる雑菌も除去する
  • 通気性の良い下着を身につける

汗は、肌に負担をかけないように優しくふき取りましょう。

乾いたタオルを使用すると、肌の水分が奪われてしまうリスクがあるのと、皮膚に傷をつけてしまう可能性があるので要注意です。

また、市販の汗拭きシートを使用する場合には、アルコールが若干含まれている場合もあるため、皮膚の有用菌まで排除するリスクがあります。使いすぎには留意しましょう。

体の中で汗が多い部位は額や胸、背中などで、汗をこまめにふき取ることも効果的とされています。汗腺の量は多くはないものの、太ももやおしりなど椅子に密着する部分は汗がたまりやすいです。

コットンやリネンなど天然繊維で通気性の良い下着は汗だけでなく、においも吸着してくれるため、においが外に伝わりにくくなります。

2.皮膚表面:お風呂で肌に負担がないように洗う

皮膚表面の皮脂よごれや垢などをお風呂で洗い流すことが体臭の改善につながります。入浴のポイントは以下の3つです。

  • 肌に負担をかけないように洗う
  • 汗がたまりやすい部分を洗う
  • 湯船につかる

洗浄剤は肌に負担がかからない低刺激のものを使用し、十分に泡立てて、優しく体を洗います。

特に、ひざの裏や足の指の間、耳の裏側や生え際など、細かい部分も忘れず、体の上から順に洗うことが大切です。洗浄剤が残るとにおいの原因にもなるため、十分に洗い流しましょう。

湯船につかると、発汗が促されて汗腺の機能を鍛えられます。さらっとした良い汗は蒸発しやすく、ほとんどにおわないのが特徴です。

一方で、汗腺の機能が弱まると蒸発しにくく、べたついた汗をかくようになり、においの原因につながります。

3.腸内:食べ物に気をつける

体臭の改善対策におすすめの食べ物は腸内環境を整えるものや、抗酸化作用のある食品です。体臭の原因となる有害な物質を発生させないためには、腸内の有害菌を減らし腸内環境を整えることが重要です。

オリゴ糖は腸内環境を整える働きがあり、玉ねぎやごぼう、はちみつなどに含まれます。

においの発生には皮脂の酸化が影響するため、抗酸化作用のあるビタミンCを多く含むキウイフルーツやオレンジなどの摂取がおすすめです。

なお肉やバター、揚げ物といった脂肪の多い食事は皮膚から分泌される皮脂も増加し、体臭の悪化につながります。にんにくやにらなど、においの強い食品やアルコールも体臭を強くする原因であるため、食べ過ぎには注意しましょう。

4.腸内:定期的に軽い運動をする 手軽なマッサージも紹介!

定期的な運動は、体臭改善に効果的です。汗をかかない生活が続くと、汗腺の機能が低下します。定期的に運動して、サラサラな汗をかけるようにしましょう。

積極的な運動よりも、徒歩での移動や、階段を利用するなど、日常生活の中でできることを取り入れると継続しやすいです。

腸もみや、腸活ヨガなどを行うことも効果的です。

  • 腸もみ:お腹に片手を当てて、おへその周りを優しく円を描くように時計回りにさする
  • 腸ヨガ:立った状態で足を肩幅くらいに広げて、両手を上に大きく伸ばした後、お腹をへこますように意識し、おじぎをするように上半身を倒す。

この動きをゆっくりと呼吸しながら繰り返していきましょう。

日常生活に運動を取り入れると、体臭の改善につながります。

関連記事:腸活とは?腸内環境を整えるメリットと実践方法を解説!

5.腸内:体臭の原因となる生活習慣を改める

ストレスや喫煙も体臭の原因になるため、生活習慣を改めることが大切です。ストレスがたまるとにおいの元となる汗をかきやすくなります。

ストレスや疲労が原因で肝臓の機能が低下すると、血液中を流れるアンモニアの処理がうまくいかず、においの元として出るのです。

喫煙すると体内に取り込まれたニコチンが、血液を通じて皮膚から放散されます。喫煙は腸の動きを弱め、便秘を引き起こしやすくなり、腸内環境にも悪影響です。

こうした血液由来の体臭は、皮膚表面から発生するにおいとは異なり、洗っても落ちません。生活習慣を見直し、腸活で体の内部からきれいにすることが大切です。

体臭予防の注意点

体臭予防には汗の量を少なくする制汗剤やにおいの対策となるデオドラント剤などの過剰使用は避けた方が無難です。

汗が抑えられると体温調節に影響するうえに、殺菌作用のある製品の場合は、皮脂や汗を分解して保湿成分を作り出す皮膚の有用菌までも殺してしまうおそれもあります。

対策をしたつもりが、逆に体臭悪化につながる可能性があることを知っておきましょう。

腸内環境を整えて、体の中から体臭を改善しよう

体臭を改善するには、原因となる汗の対策や、毎日の入浴で適切に体をケアすることが重要です。しかし、血液中に流れるにおいの成分によって発生する体臭は洗っても落ちません。

腸に良い食べ物を取り入れたり、運動をしたりなど生活習慣の見直しが大切です。腸内環境を整えて、体の中から健康的に体臭を改善しましょう。

腸内環境のケアには定期的な健診が必要です。腸の状態をお手軽に調べられる、ミルテルの「わたしの腸活サポートチェック」をぜひ活用ください。正しい腸活のアドバイスが受けられるため、体臭改善に役立てられますよ。